HOW TO 講座

アトピーにお勧めの甜茶

アトピー皮膚炎を悪化させる原因の1つに、リノール酸の摂りすぎというのがあります。
リノール酸は体内で炎症を起こすプロスタグランジンに変わりますが、このプロスタグランジンに変換させる酵素(シクロオキシゲナーゼ)を阻害するのが、甜茶となります。プロスタグランジンは痛みを増大させるので、消炎症剤はこのシクロオキシゲナーゼを阻害することで、効果を発揮しますが、甜茶エキスには消炎症剤ほどではありませんが、同様の効果を期待することができます。

シクロオキシゲナーゼ阻害活性

試料 阻害活性IC50(ppm)
アスピリン 15
甜茶エキス 71

消炎症剤を常用するのは、ちょっと怖いかもしれませんが、甜茶を飲むというのはよいかもしれません。とくに風邪になるとプロスタグランジンは発熱を起こしたり、喉のせきを増悪させたりしますので、お医者さんに薬をもらう前のつなぎとして飲まれるのもよいでしょう。

また、紫外線に当たりすぎるとヒアルロン酸を分解する酵素の活性が強くなりますが、この酵素の働きを弱める効果もあります。

ヒアルロン酸分解酵素の抑制

試料 阻害活性IC50(ppm)
クロモクリゲート 260
甜茶エキス 260
羅漢果エキス 1100

ヒアルロン酸は肌だけでなく、関節にも含まれています。
年をとると関節のヒアルロン酸の量が減少して、関節痛が起こり、ひどい場合はヒアルロン酸の
関節への注入を行う必要があります。甜茶にヒアルロン酸の分解を抑える働きがありますので、
関節痛に悩まれる方にはお勧めのお茶です。

その他、スーパーオキシドや過酸化水素、一重項酸素の活性酸素を消去する効果もあります。

さらに、かゆみの原因となるヒスタミンの遊離を抑える効果もあります。

ヒスタミン遊離抑制

試料 阻害活性IC50(ppm)
クロモクリゲート 220
甜茶エキス 220
羅漢果エキス 遊離を促進

羅漢果はヒスタミンの遊離を促進するため、使わない食べない方がよいですが、甜茶はかゆみを抑える効果を期待できます。
また、睡眠改善薬にドリエルというものがありますが、これはヒスタミンの遊離を抑える抗アレルギー剤のひとつです。副作用に眠気を誘う効果があるため、睡眠改善薬として販売されていますが、甜茶も寝つきが悪い方にはお勧めのお茶です。

※クロモグリケートは喘息などに使われる抗アレルギー剤です。