FAQ

生薬化粧水編

1-作り方

Q1. エタノール、生薬類はどこで買えるのでしょうか?
エタノールはお近くの薬局で買えます。また、酒屋で売っているお酒を使われても問題ないです。薬局で買える無水エタノールとお酒、どちらかを使うかはコスト計算していただいて、安い方を使ってください。また、生薬はお近くの漢方薬局で入手可能ですし、ネット通販でも手に入れる事は可能なのでLINKページを見てください。なお、生薬は数十グラムあれば十分です。
Q2. 自宅に生えているユキノシタを使っても構わないでしょうか?
もちろん、構いません。その場合、根をすてて、葉、茎等地上部分すべて洗って使ってください。なお、生葉をみじん切りにしてエタノールに漬け込む方法と、乾燥させてから漬け込む方法がありますが、効能はどちらも同じです。ただ、生葉のみじん切りの場合は水気が残っている分、抽出エキスの濃度は低くなるので、多めに化粧水へ配合していただければ結構です。通常は乾燥生薬10gに30%エタノール水溶液100gで抽出しますが、生葉みじん切りの場合は30gに30%エタノール水溶液100gで抽出して下さい。
Q3. 生薬を抽出する時、複数の生薬を漬けても構わないでしょうか?
初めて使う場合は必ず生薬毎に瓶を用意して漬けてください。パッチテストを実施して特に異常もなく、またエキスの原液同士を混ぜ合わせても沈殿や浮遊物が出てこなければ、次回からその組合せで1つの瓶で漬け込んでも構いません。なお、生薬は相性が悪ければ必ず沈殿を起こします。
Q4. 生薬を保存するにはどこがよいでしょうか?また、保管期間はどのくらいでしょうか?
日光が当たらない冷暗所で保管して下さい。25%以上のエタノールで乾燥生薬(薬草)を抽出した場合は半年は持ちます。ただし、日本酒に漬けこんだ場合は2ヶ月以内に使いきってください。
Q5. 生薬は保存期間を長くして熟成させた方がよいのでしょうか?
抗酸化能力を持っている生薬は抗酸化力が少しずつ落ちていく場合がありますし、また、ボタンピ、シャクヤク、ウワウルシのような生薬は水によって成分が分解して、刺激が多少強くなる場合もあります。
Q6. 生薬エキスは配合量を増やせばそれだけ効果はあがりますか?
多く配合しても効果は上がりません。10gの生薬を30%エタノール100gで抽出したエキスを化粧水に配合する使う場合、5%配合すれば十分です。これ以上配合しても効果は飽和して、あまり意味がないです。
Q7. 一度に大量に化粧水を作っても構いませんか?
大量の化粧水を作っても、使い終る前に菌がわいてトラブルの元になりかねません。ですから、化粧水は1週間程度で使いきる量かもしくはお風呂やボディー用にも使っていただいて、早い目に使いきるようにしてくださった方が良いです。
Q8. 化粧水を楽に作る方法を教えてください。
エキスを作る時に複数の生薬を1つの瓶に漬けこみ、これを化粧水がなくなるたびに、少量を化粧水の容器に移して水道水かウーロン茶や緑茶で10倍に薄めるというやり方もあります。
Q9. 水道水と精製水どちらを使うのがよいのでしょうか?
基本的にどちらでも構いません。精製水だとコストがかかりすぎるので、水道水を沸騰させてそれを使って頂いてもなんら問題はないです。なお、ミネラルウォーター、温泉水は中に入っている硬度成分が生薬と相性が悪い事もあって、経時変化で沈降物がでる可能性があり、使わない方が良いかもしれません。
Q10. 浄水器からアルカリ水と酸性水がでますが、どちらを使えばよいのですか?
基本的にアルカリ水を使ってください。酸性水及び弱酸性水というのは活性酸素や次亜塩素酸を含んだ水で、まな板や調理器具、手指の殺菌には良いかもしれませんが、化粧水には向いていません。(肌が酸化されてしまう)ただ、生薬化粧水に使った場合は、生薬の抗酸化成分が活性酸素や次亜塩素酸と反応して消滅させるので、使っても問題はないですが、化粧水自体の抗酸化の効果は薄れてしまいます。
Q11. 漬け込む生薬は砕かないといけないのですか?
細かく砕かなくて結構です。粉にするとエキスと生薬を分離するときに手間取るので大変です。
Q12 日本酒を化粧水に配合するつもりなんですが、吟醸酒の方がよいのでしょうか?
吟醸酒にこだわる必要はないです。むしろ、辛口の本醸造が良いでしょう。コンビニで手に入るカップ酒でも十分です。特にこれが素晴らしいという銘柄はないのですが、あえて推薦するなら山形の地酒「初孫」がよいかもしれません。配合量は10~30%程度でよいでしょう。あまり多いとべたつきます。
Q13. ゆほびかで紹介されていたコラーゲン美肌水に生薬エキスを配合したいのですが?
生薬エキスの中にはゼラチンとくっつく成分(カテキン等)が多く入っているので、残念ながらコラーゲン美肌水に配合すると沈殿を起こしてしまう場合があります。そのような状態になったときは使用を諦めてください。
Q14. 容器の消毒でハイター等の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ソーダ)を使うのは環境に良くないのではないですか?
そう思われるなら、熱湯消毒や消毒用エタノール(70%エタノール水溶液)を使ってください。また、お湯40gに塩8gを溶かしそこへお酢50g加えたものもそこそこ殺菌力があります。これはお酢に食塩を加える事でお酢の殺菌力を5~20倍程度にアップさせるという方法です。
ちなみにハイター等の塩素系漂白剤は悪くて、酸素系漂白剤は良いということを言う人もいるようですが、環境にうるさいドイツ等の欧州のクリーニング店では酸素系漂白剤を使ったあと、酸素系漂白剤の主成分である活性酸素を消滅させたのち、排水に流すのが基本となっています。(活性酸素を流すのは水環境に良くないという考え方)
私的には塩素系漂白剤は使う量が少なくて済む分、そんなに悪いもんではないと思っていますが。余談になりますが衣服には塩素系漂白剤は効きすぎて繊維自体を痛めるので、酸素系がよいです。クリーニング店でも通常は酸素系漂白剤を使います。
Q15. 1ヶ月以上薬草を漬け込んではいけませんか?
生薬化粧水作成ガイドラインを参考にしてください。
Q16. 漬けこんだエキスを使う前にろ過しないといけませんか?
ろ過をしなければならないということはありません。上澄み液を使ってください。ろ過するときにフィルターについている菌が入る恐れがあるので、お勧めいたしません。
Q17. 生薬化粧水の保存にGSE(グレープフルーツエクストラクト)を使いたいのですが?
残念ながらGSEは生薬成分と相性が悪くて使う事は出来ません。
Q18. ローズマリー軟膏の作り方について詳しく教えてください。

ローズマリー軟膏は何人かの方々が作られて、報告して頂いています。これらを参考にして下さい。基本的には1.無水エタノールでローズマリーを漬ける。2.ローズマリーエキスとワセリンを混ぜて暖めアルコール分を飛ばす。3.これにホホバ油等の適当なオイルを混ぜ合わせるということです。なお、ローズマリー軟膏は有効成分の抽出にエタノールを使いますが、軟膏にする時点で飛ばしてしまうのでエタノールがだめな人でも使うことができます。

「無水エタノールが大体目分量で100cc(野菜ジュースの空き瓶を利用したので、それくらいかな?と)・ローズマリーをミキサーで細かくしたものを20gくらい無水エタノールのみで抽出。毎日適当に振る。一週間ぐらいで透明な濃い緑色のエキスになる。ヴァセリン20gとローズマリーエキス10ccくらい深めの小皿にとり、 湯煎し、スプーンでぐるぐるかき回す。ヴァセリンが液体になりはじめますが、明らかにローズマリー エキスとは分離しています。湯煎のお湯がぬるくなるので、温度が下がらないように入れ替えたりしながら、 10分以上かき回します。分離した状態が続き、ローズマリーエキスも一向に減った気がしませんが、 かき回すのに飽きた頃、湯煎から引き上げる。ヴァセリンが完全に液体になっているので、それが普通のヴァセリンの固さになるまでかき回すと、少しづつローズマリーエキスが揮発していき、濃い緑色がヴァセリンに移っていきます。ヴァセリンが固くなってもエキスがある限りかき回しつづけると、最後はヴァセリンのみになりできあがり。2・3日アルコール臭が少ししますが、ローズマリーの香りが強い、きれいな緑色の軟膏ができます。私は最後に馬油を小匙一杯くらい加えてました。」すずさんからの情報です。

「初めてローズマリー軟膏を作った時、湯煎のお湯が沸騰してくるとワセリンが飛び散ったり、なかなかアルコールが蒸発してくれなかったりと、かなり苦労してしまいました。そんなある日、百円ショップで、ステンレス製の「湯豆腐の中子」というもの(真中において、たれを入れるあれです)が目について、買ってきて使用してみたら、あっさり15分位でアルコールも飛んでくれて、飛び散りもなく、楽にできました。」k-kobaさんからの情報です。

Q19. 熱湯抽出エキスを冷凍保存したいのですが?
熱湯抽出エキスにつきましては、成分が酸化されやすいのでお勧めいたしません。
Q20. オウゴン抽出エキスが沈殿を起こすのですが?
オウゴンは沈殿をよく起こします。上澄みを使ってください。
Q21. 美肌水とはなんでしょうか?
美肌水とは尿素とグリセリンで作る化粧水のことです。詳しくは「美肌水」というキーワードで検索して下さい。
Q22. 水虫に効く生薬はないですか?
生薬ならクジンやドクダミが水虫の原因菌に対して強い殺菌力を持っているのですが、水虫がいる皮膚は分厚くてバリア能力が高いためそう簡単に水虫が住んでいる角層の奥深くまでは浸透することができません。そのため、水虫には市販薬や皮膚科医からもらった薬の方が早く効いて手間もかからないのでこちらをお勧めします。
Q23. ニキビ跡の赤みに効く生薬はなんでしょうか?
ニキビ跡に効いたという生薬化粧水ユーザーさんからの報告では、ユキノシタ、ローズマリー、甘草、カミツレ(カモミール)、紫紺等の情報が寄せられているので試してみてください。
Q24. ニキビのアクネクレーターに効く生薬はありますか?
アクネクレーターには効いたと言う報告は頂いていません。むしろ、VC誘導体配合化粧品の方がよいでしょう。
Q25. 無水エタノール、消毒用エタノール、ウォッカ、焼酎、日本酒といろいろありますが、どれがいいでしょうか?
とりあえず作ってみようとお考えなら、アルコール分が25~30度程度の焼酎を探されるのが1番手っ取り早いと思います。ただ、肌が弱いとお考えなら日本酒がよいでしょう。無水エタノールや消毒用エタノールはある程度いけると判断されたときに製造コストを下げるため使われるのがよろしいかと思います。
Q26. エタノール水溶液で抽出したエキスを加熱して飛ばしても成分は変質しませんか?
基本的に1時間ぐらい沸騰させても成分が変質することはありません。
Q27. 顔の赤みをとる生薬はありませんか?
顔の赤みは毛細血管の拡張により起こりますが、まずはカミツレを試してみてください。また、IPL療法(光線療法)もある程度効果があるようなので、こちらも検討して下さい。ただ、IPL療法を行っても赤みがすべてなくなるというわけでなく、いくらかは残るものなので、ドクターと相談してから決めてください。

2-使用方法

Q1. 生薬化粧水を市販のクリームや乳液と併用する場合はどういう順番がよいのでしょうか?
生薬化粧水→クリームもしくは乳液の順番がよいでしょう。生薬化粧水をコットン(ティッシュでも構いません)に湿らせてから、それでたっぷり肌に叩き込んでから、クリーム等を塗れば効果はあがります。
Q2. 生薬化粧水の効果的な使い方を教えてください。

朝はコットン等にしめらせて、パタパタとバッティングをすると同時に週に2,3回、お風呂上りにパックされるのをお勧めします。パックとは、角層に大量の水気を与える事で防御力を落とし、有効成分を多く肌の中へ入れる方法です。

市販のシートパックを使われてもよろしいですし、ティッシュに染み込ませて、その上からサランラップで覆うというやり方でもよいです。ちなみに、エステでは鶏卵の卵黄を肌にぬって、上からサランラップをするという美容方法をとっているところもあることだし、サランラップは意外に使えます。

なお、パックは15分を目安にして下さい。長くやっても、せっかく外に出た皮膚の老廃物が肌の中へ逆流したりして、トラブルの元になります。また、毎日やるのも肌に負担をかけるので、隔日で実施してください。さらに、しみる場合もパックは中止してください。

化粧品用のフェイスマスクは高いので料理用クッキングシートを使っていただいても構いません。たとえば日清紡のクッキングシートはコットン100%の不織布ですし(市販のフェイスマスクもコットンや合成繊維の不織布が多い)、悪くないと思います。(クッキングシートは分厚いので厚さを半分にして使った方がよいでしょう)

Q3. 生薬化粧水をつかうと乾燥しますが、どうすればよいでしょうか?
グリセリンを多めに配合して下さい。また、市販の保湿クリームやオイル等を上塗りして下さい。それでも乾燥が改善しない場合は、熱湯で抽出しそれで化粧水を作ってください。
Q4. 拭き取り式で使う場合、その後はなにもしなくてもよいでしょうか?

拭き取り式は肌を拭き取ってそれで終わりです。その後はなんにもつけません。

肌をコットンで拭き取ることによるピーリング効果や汗や皮脂などを拭い取り肌を清潔に保ちます。ただ、肌がかさかさするなら化粧水をつかってください。

Q5. ユキノシタには角質剥離作用があるようですが、毎日使いつづけても問題ないのでしょうか?
もちろん、敏感肌なら隔日で使われたら良いでしょう。
普通肌なら気にする必要はないです。それでも気になるならエキスの配合量を今の半分にされればよいでしょう。
Q6. 拭取り化粧水を使っている時にしみるような感じがするのですが?
抽出液の原液等、アルコール濃度が高いとしみるときがあります。その場合はしみない程度に薄めてください。
Q7. 生薬化粧水のイオン導入はできますか?
できません。
イオン導入時に抗酸化成分が酸化されてしまいます。そのため変質した成分が入るのでお勧めいたしません。
Q8. 敏感肌なので、保存はアルコールエキスのままで、使用前に煮沸して アルコール分をとばして使いたいのですが?
出来ないことはありませんが、使用前に煮沸するというのは面倒です。できれば、アルコールエキスのまま配合して、使うときに手のひらで化粧水を暖めてアルコールを飛ばして使うというやり方をお勧めします。
Q9. 抽出した生薬エキスを手持ちの市販化粧水に配合したいのですが?
安物の化粧水ならともかく、高いものに混ぜるのは止めてください。有効成分同士の反応が起こったり、配合成分の乳化状態が変って効果がなくなるおそれがあります。

3-その他もろもろ編

Q1. エタノールは蛋白変性があると聞きましたが、大丈夫でしょうか?

生薬化粧水の場合、抽出エキスを水で薄めて使うので、蛋白変性作用はほとんど気にすることはないでしょう。エタノールの消毒作用は細菌の細胞壁のタンパク質を変性することで発揮されます。これはエタノールが卵白のアルブミン(タンパク質)を変性する事(蛋白変性物質が透明な卵白に作用すると変性が起こって白濁する現象)によって発見されました。

さて、エタノールが蛋白を変性するといっても、これは濃度と接触時間に大きく左右されます。濃度が高ければ、接触時間が長ければそれだけ変性度は大きくなります。

たとえば、10~20%のエタノール濃度では死滅するのに10分以上かかる菌が50~80%の濃度だと数秒で効くという具合です。なお、エタノールは10%以下の濃度では殺菌力がほぼゼロなので注意が必要です。

以上のことで生薬化粧水も抽出エキスを薄めて使い、しかも短時間で蒸発するため、皮膚の蛋白を変性するほどの力はもっていないと判断して差し支えないのではないでしょうか。これはビールや日本酒程度のアルコール濃度では、いくら飲んでも喉は痛くないが、ウイスキーやウォッカの濃度になるとエタノールの蛋白変性作用により粘膜のタンパク質が変性して喉がひりひりすることからもうかがえると思います。

Q2. 生薬入りの石鹸の使い方を教えてください。

半透明石鹸は生薬の50%エタノールエキス20gにしらかば999粉石鹸16gそして砂糖5~10g、グリセリン5~10g、好みに応じてスクワランや植物油を最大1g配合します。砂糖、グリセリンは多いとしっとりするが泡立ちが悪くなります。植物油は乾燥肌の場合に配合すればよろしいですニキビや脂性肌には特に必要ないでしょう。用意するものは50%エタノール、99%エタノール、砂糖、グリセリン、計量カップ、石鹸を流し込む適当な型(計量カップでも構わない)
まず、50%エタノールエキスをステンレス製計量カップに入れて、それを湯煎(90℃以上)で30秒くらいつけ加熱した後、予め量り取っておいた石鹸をいれ素早くかき混ぜる。この時、つねに湯煎につけながら混ぜるようにする。そして、石鹸が9割くらい溶けた後に、砂糖を入れてよくかき混ぜる。

砂糖の溶解確認後、グリセリンを入れて20秒くらいよくかき混ぜる。そして、20秒ほど静置すると泡が浮いてくるので、このあとに99%エタノールを小匙一杯静かにいれ、ゆっくりかきまぜて泡をできるだけ消す。その後、型に流し込む。なお、型は肉厚の薄い金属やガラスでよいです。

1日おいた後、湯煎に型をつけて、石鹸を少し溶かして型から出した後、その後日陰で1ヶ月ほど熟成させる。石鹸は温度変化の緩やかなところで保存するのがのぞましい。また、熟成中に寒いところへ石鹸を置くと、急に結晶が析出して部分的に白くなったりするので、出来るだけ暖かい室内で保存してください。上記は市販の粉石鹸を使った場合ですが、自作の石鹸を使う場合は、ケン化熟成終了後の石鹸を細かく砕いて使ってください。生薬エキスを混ぜてケン化させると確実に生薬成分が分解するのでよくないです。

Q3. 薬局で手に入れたアスコルビン酸でローションを作りたいのですが?
エキス抽出剤兼保湿剤のプチオバジを参考にしてください。

ニャンC及びVC誘導体編

Q1. 効果的な使用法を教えてください。
週に2,3回ほどお風呂上り直後にパックされることをお勧めします。また、ニャンCジェルでパックされる場合はジェルを塗った上にサランラップを張りつけてください。パックは15分程度とし(長くても逆効果になります)、肌への負担をさけるため隔日で実施して下さい。イオン導入されるときも、週に2,3回にしてください。また、パックより肌への負担が大きいので毎日はやらない方が無難です。
Q2. ビタミンC誘導体は使いすぎると耐性をもちますか?
耐性は起きないでしょう。ビタミンC誘導体が効果を発揮するのは皮膚内の目的とする細胞の外で分解されてVC(ビタミンC)となり、そのVCが細胞内へとりこまれて効果を発揮するという過程を経ます。つまり、耐性が起こるとなるとVC誘導体ではなく、VC自体に対してということになるので、そういうことはなかなか起きないのではと思っています。
Q3. ニャンCローションを使っていると痒みや、かさついたりするのですが?

VC誘導体の濃度が高いと乾燥感や刺激がでてきて人によっては肌に合わない場合があります。その場合は薄めて使用されることをお勧めしています。

薄めるには適当な容器にニャンCを小さじ一杯いれたら、お茶や水道水、ミネラルウォーターなどを同じく小さじ一杯いれ、あとは適度にかきまぜるだけです。ただ、2、3日分を作りたいというのであれば、小瓶を用意してそれをエタノールかハイタ-でしっかり殺菌する必要があります。

なお、ニャンC容器に直接水をいれて薄めてはなりません。防腐力が消失して、菌が発生する可能性があります。

Q4. ニャンCローションとレチンA、レノバクリーム等のレチノイン酸クリームと併用したいのですが、順番はどうでしょうか?
ニャンCローションのあとにクリームを使ってください。なお、ニャンCジェルとレチノイン酸クリームを併用する場合は、朝はニャンCジェルで、夜の入浴後にレチノイン酸クリーム、就寝前にニャンCジェルを上塗りというやり方で使ってください。
Q5. ペット用のものを人肌に使って安全なのでしょうか?

ペット用とは言っても化粧品原料を使って製造は製薬会社が行っているもので、人肌に使っても問題ないのではと考えています。

むしろ似たような成分ではるかに高い値段で売られているヒト用化粧品とペット用のニャンC化粧品では何が違うといえば、あえて挙げるならヒト化粧品は障害が起こった時に補償が受けられる可能性があるという点でしょうか。(とは言ってもそう簡単に補償は受けられませんが)保険金やムダな宣伝広告費がかかっていない分だけ安く作れると考えていただければよいでしょう。

生薬化粧水及びニャンC以外のもろもろ

Q1. 石鹸洗顔は石鹸かすが毛穴に詰まって、危険だといわれましたが
本当に石鹸かすが毛穴に詰まるのなら、皮脂が毛穴からでないということなので、皮脂線が少ない体のほかの部分と同じように脂っぽくない感じが続くのではないでしょうか。たとえば、脂性肌の人が石鹸洗顔後、1~2時間経って、脂っぽく感じだしたのなら、それは毛穴が詰まっていない証拠だと思います。また、牛脂石鹸は毛穴に詰まるという主張があるようですが、これも現実離れした主張だと考えています。もし、本当に石鹸かすで毛穴が詰まるなら、顔の皮膚よりずっと毛穴が小さくて詰まり易い体の洗浄には到底使えないはずですが、現実は多くの人が問題なく使っています。毛穴が本当につまるならニキビが発生して体がブツブツだらけになって、とても石鹸で体を洗うことができないからです。ただ、牛脂石鹸に含まれるステアリン酸ソーダが吸入毒性があるため、家庭用品以外の一般工業用品では労働安全衛生法の第57条の2の表示指定成分となっています。化粧石鹸を使うとき石鹸の粉を吸う事はないので関係ありませんが、牛脂を含む粉石鹸を使うときは花粉症用のマスクをつけた方がよいでしょう。
Q2. 紫外線吸収剤はシミの原因となると言われましたが
酸化チタンや酸化亜鉛のような無機系のものは化粧品への配合量の規制はありませんが、有機系の紫外線吸収剤には濃度が10%以下とか4%以下等規制がかかっているものがあります。多少の人体へのリスクがあっても、使うメリットが大きいため、配合量の規制をかけることで使用が認められているのですが、普通の化粧品に比べてかぶれやすい可能性はあるでしょう。シミは紫外線にあたる以外にかぶれ等の皮膚炎によってできる場合があって、紫外線吸収剤でシミができる場合は後者となります。いきなりシミが出現するのではなく、ぶつぶつができたり、赤くなったり何らかの兆候があるので、これを見逃さないようにする必要があるでしょう。ただ、これは紫外線吸収剤だけでなく、肌に塗るすべてのものに言える事ですが。なお、サンスクリーン剤を過信しすぎて、その製剤の防御能力以上の 紫外線を浴びてしまったら、シミができる場合があるでしょう。SPF値を参考にしながら使ってください。
Q3. 化粧品で好転現象はあるのでしょうか?
基本的にないでしょう。大抵、好転現象になる化粧品の使用を止めてしばらくすれば、その好転現象といわれる状態は治まりますから。化粧品を塗って障害が起こった時に好転現象をとやかく言うのは責任逃れの方便の1つと考えています。なお、アトピー商法で皮膚状態が悪化しているのに関わらず、好転現象だから大丈夫と肌に合わない化粧品を勧めたりやエステの施術を行っていたエステサロンが訴えられて、敗訴し440万円の損害賠償を被害者に支払う様に命じられています。東京地裁での判決(2001.5.22付け)で、原告、被告とも控訴しているので、最終的に最高裁まで争うのかもしれません。ただ、もし最高裁でやはり好転現象という考えはおかしいと司法の判断が下されば、いままで化粧品会社から皮膚障害が起こっても「好転現象」と説得されてきた被害者が、目が覚めた時に大きな力添えとなるのではと期待しています。
Q4. ハイドロキノンは安全なのでしょうか?
ハイドロキノンは美白剤と使われますが、刺激性があるため各国とも規制がされています。アメリカでは1日2回、3ヶ月の使用で効果がない場合はやめる様にとFDAの勧告があり、フィリピンでは2ヶ月以内での使用、12歳未満の使用禁止、南アフリカでは消費者の皮膚トラブルが耐えないため化粧品への配合禁止となりました。また、ハイドロキノンの副作用はシミができることで(肌に合わないのに使っていると炎症が起こってシミになる)、FDAが規制をかけている理由がこれによるものです。基本的に長期間使わずに、また肌の弱い人は避けるべきでしょう。
Q5. MACで過去ログが開けないのですが?
過去ログは自己解凍形式で保存しています。WINDOWSならクリックすれば、開けるのですが、MACの場合はStuffit Expander(風呂太郎さんからの情報)やDropStuff(makiさんからの情報)で開ける様です。