保湿剤としてのベタ・ドロップ水のオススメ
美肌水が肌に合うという人がいる一方、グリセリンや尿素に刺激を感じるという方が増えています。そこで、代替品として何かよいものはないかと探していたところ砂糖大根に注目しました。
砂糖大根(ビート)は北海道で栽培され砂糖の原料として使われていますが、この中にはピロリドンカルボン酸やベタインなど保湿作用を持つ肌に有益なアミノ酸が大量に含まれています。そのため、砂糖大根を化粧水に使えないかと考えましが、
- 砂糖大根の入手はむずかしいこと。
- 砂糖大根から単純に熱湯抽出を行ってもべたつきの原因となる糖類が一緒にでて使いこなしが難しいこと。
の2点の壁にあたり断念していました。しかしながら、この砂糖大根から水で抽出したベタインの入手が可能になり、ワンランク上の手作り化粧品を作る事も可能となったので、今回ご紹介することにしました。
1. ベダ・ドロップ水とは?
ベタ・ドロップ水はベタインを使った化粧水のことで、このベタインの化学名はトリメチルグリシンで、保湿作用をもったアミノ酸の1つです。野菜に含まれていて、特に砂糖大根に多く含まれています。化粧品では保湿剤や髪の毛の帯電防止剤として化粧水や保湿クリームからシャンプーやリンス、整髪料などに使われています。食品でも使われる事もあり、こちらも水分保持と抗菌剤として使われています。また、解毒効果を持ち人体では肝臓に多く含まれ、肝臓の働きを助けています。なお、化粧品での主な効果は保湿のほか、角層剥離剤(フルーツ酸より穏和なので某社が好んで配合している)として効果があるので、荒れ肌改善効果があるほか、シャンプーや洗顔料に配合すれば、界面活性剤の刺激緩和効果があり、髪の毛に柔軟性や弾力性改善に効果を発揮します。キューティクル保護作用があるので、特に業務用のパーマ剤にはかなりの確率で配合されています。
2. ベタインとグリセリンの違い
グリセリンはアルコールの一種で保湿作用を持っています。また、食事から日々摂取しており(油を食べると体内の酵素により油が脂肪酸とグリセリンに分解され吸収される)、なじみの深い物質だといえるでしょう。ただ、5%~10%も化粧水に配合すると、敏感肌であると刺激を感じてしまったり、べたつきがでるという短所がありました。これに対してベタインはグリセリンと同等以上の保湿力を持っていながら、刺激感がでず、また、さっぱりとした仕上がりになるという特性を持っています。そのためグリセリンに刺激を感じて、手作りを諦めた方もベタインなら刺激を感じずに使える可能性があると考えています。
#ベタ・ドロップ水という名称は芦原先生にネーミングして頂きました。
3. ベタインの製法
ベタインには化学合成法と砂糖大根から水で抽出するという方法がありますが、一般に出まわっているものは後者の方法となり、クロマトグラフィー法といって、実験室で試薬を精製するのと同様の方法でベタインを精製します。食品添加物としてのベタインも同じ精製法で作られています。
4. ベタインの使用法
ベタインの使い方は水100mlに対して1~4g溶かせばよいだけです。ただし、ほかにグリセリン、BG、ヒアルロン酸を配合している場合は、1g以下でも十分他の保湿剤と相乗効果を発揮します。もし、物足りない場合はベタインをスプーンにとって、化粧水にぱらぱらと加えていけばよいでしょう。なお、作った化粧水は冷蔵庫保存で1週間を限度にして使ってください。なお、グリセリンを少し配合すれば相乗効果で多少保湿力があがります。(ただし、肌実感しなければグリセリンを併用する必要はないです)
5. ベタインの保存法
ベタインは白色粒状の結晶ですが、空気中の湿気を吸ってどんどん水溶液となっていきます。そのためしっかりとビニール袋を2重にして湿気が入らないように保存する必要があります。直射日光の当たらない暗所で室温での保存でもよいですが、湿気が1番少ないのは冷凍庫の中なので、こちらで保存しても構いません。湿気ていなければ菌に汚染されることもないので、結晶状態で保存期間はだいたい1年ぐらいでしょう。
6. ベタインの入手法
ベタインはいまじんさんで入手してください。送料別100g700円です。
なお、もしベタインが肌に合わなかったら掲示板で買い手を探して頂いて結構です。ちなみに、安物のシャンプーやコンディショナーには配合されていませんが、高級品には結構な割合で配合されています。それだけ、ベタインを配合すれば違いがでてくるものなので、肌に合わなかっても、シャンプーやコンディショナーにだいたい5%ぐらい配合して使っていただければよいと思っています。なお、石鹸シャンプーの場合は、クエン酸リンスに配合して下さい。なお、必ず5%に薄めた溶液でパッチテストをして、赤くならないか確認した上でお使い下さい。
7. ベタインと組み合わせて相乗効果を発揮する成分
ベタインと組み合わせて効果的なのはラフィノースという成分です。
おなじ砂糖大根から抽出した成分で、肌のバリア機能回復効果があります。また、食べても腸内の悪玉菌を減らすことが認められたオリゴ糖でもあります。
こちらはトゥヴェールでお買い求め可能です。 200g 1,400円
8. 冬場での注意点
空気が乾燥するとベタインの保湿力が低下して、粉っぽくなるようです。こういうときは肌の水分もどんどん空気中に飛んでいっている状況なので、まずは加湿器で室内の湿度を正常にする様にして下さい。
ベタインを使ってくださったモニターの方々の声です。約半分の方が美肌水が肌に合わなかったと回答されています。ご参考にどうぞ。
- 雪ノ下化粧水に尿素の替わりにベタインを5%入れて使用しました。
尿素ではかぶれてしまったのですがベタインではかぶれませんでした。
使用感は、潤うのですがべたつかずさっぱりしていて肌触りが気持ちが良かったです。刺激感は特に感じなかったです。特に驚くような効果はないのですがかぶれない、ニキビができない、だけで、私には大変良かったです。 - 今までグリセリンのべたつきに悩まされてましたが、ベタインはそんな事全くなく本当に良いです。しっとり感はあるのに肌はサラサラです。
先週の暑さにもべたつきなし、ここ数日の涼しさでも突っ張り感なしです。今までは髪用にグリセリン抜きのモノも用意してましたが、ベタイン入りは髪にもそのままスプレーしてます。1本で全身使えるのはとても楽です。
ただ簡単に溶ける分保存が大変そうです。みるみるうちに液化しますね。最初から液体という訳にはいかないのでしょうか…。 - ベタインで化粧水を作ってみました。5%濃度では保湿感が味わえず、10%でちょうど良かったです。(ちなみに私は普通肌です)刺激は全然感じませんでした。
肌なじみ・・・は、よく分からなかったのですが 私は普段、グリセリンを入れた化粧水を使っていますが多く入れると肌がべたついて不快でした。
ベタインの場合は、それがなくて良かったです。
ただ、そうとう扱いに気を付けないと、すぐに液体になってしまうので管理と作成時に、非常に気を遣いました。クラフト用のグリセリンsoapにも入れてみました。が、最初に水に溶かしてからでないと、粉のまま固まってしまいました。ちゃんと分散しなかったので、使い心地は全く分からず。 - まず、生薬化粧水。生薬エキス10g配合の100cc生薬化粧水にベタイン5%で作りました。エキスはユキノシタ、ウワウルシ、甘草、イタドリ、ローズマリーです。
つけた直後はべたべたとしますが、すぐに肌になじみ しっとりかつ、肌がつるつるします。グリセリンのように肌につけた後までベタベタする事がないので とても良いです。これからも使っていきたい素材ですね。
トラブルも特にありませんでした。上記の生薬エキスでふき取り→ベタイン生薬化粧水→ニャンCジェル→日焼け止めとお手入れをしましたが、相性がいいようで化粧のノリがいいです。うれしい♪ただ、製作中にベタインが湿ってきて、容器に入れにくくなって しまいました。もたもたしているとだめですね。
かえって、液体にした方が入れやすいのではないかと思ったりしました(笑)液体で入れても効果は変わりないのでしょうか。
次に透明石鹸(リバッチで作ってます) レシピは、ソープベース(CPで作られたもの)230g、生薬エキス120cc(ローズマリー60cc・ペパーミント60cc)、グリセリン60cc、シュガーミックス100ccです。全体量が510gぐらいなので、ベタイン5%配合 で溶かした石鹸に25gいれてみました。
分量はよかったのでしょうか?使用感は断然いいです!泡立ちなども変化はありません。上記のレシピだと保湿がすこし物足りなかったのですが、ベタインを加えて乾燥しやすい足の部分もしっとりしました。背中のニキビにもトラブルはなく、大満足でした♪洗顔にも使いましたが、適度なうるおいが保たれてとても良いですね。 - (使用方法)100mlの生薬化粧水に小さじ2杯混入(使用感)しっとりしているがべたつきはない。肌がつるつるなめならになったせいか化粧のりがよい。
夏場さっぱりしていてよいが、冬場は物足りないかも。 グリセリンとブレンドしてみるのも良いのでは?脂性の人には毛穴がふさがれなくてよさそう。 - はじめに、緑茶化粧水に防腐剤の効果も期待して、20%の割合でベタインを入れました。使い心地が少しベタつきがありました。(冬場か、乾燥肌の方だったらよいのかもしれませんが、私には、ちょっとベタインの量が多かったみたいです)
★100ccの化粧水(ユキノシタ、ソウハクヒ、ボタンピの抽出液各10cc、精製水60cc、ベタイン8~10g)
★50ccの化粧水(ローズティー45cc、ベタイン3~5g)私にはベタイン5~10%位がちょどいいみたいです。
★リンスクエン酸5g、紅茶30cc ベタイン5gで1回分のリンスを使ってみました。
パサつきがちな髪に、なかなかよかったです。ベタイン3~5%の化粧水を毛先にスプレーしてますが、これもよいです。尿素はあまり合わなかったので、使っていませんが、グリセリンよりも量が少なく ても、保湿できると思いました。ただクリームのようなベタつきとは違うのですが、しっとりをとおり越すと使用感があまりよくないような気がしました。 - 手持ちの生薬化粧水(ウワウルシ、当帰)100ccに小さじ1のベタインを混ぜてみました。私は乾燥肌、アトピーもちですが、特にトラブルはありません。
しっとり感はあまり感じないので、次回作るときは小さじ2をまぜようと思います。ニャンCヒアロとニャンCジェルも3日前ほどから併用してますがなんともありません。 - ベタイン入りの化粧水を使いはじめて明日で1週間がたちます。
ベタインのモニターということで 精製水にベタインを5g入れただけの化粧水を作ってみました。初めて肌につけたときは、ただの水をつけた時のようにさらりとして頼りなく、明日はあと5g足してみようと思ったのですが、しばらくすると手がハンドクリームを塗った後のようにモチモチしていることに気づき、顔を触ってみるとこちらもしっとりとしていているではありませんか!
ベタインは空気中の水分を引き寄せるとは聞いていましたが、これほどとは!と驚きました。これならグリセリンはいらないです。まだ使いはじめて1週間ですが、今のところ肌の調子も良く気に入っています。 - 化粧水を作りました。
ユキノシタ40g、ローズマリー30g、精製水20g、ベタイン10g配合しました。刺激はまったくありませんでした。
とってもしっとりしましたが部分的に脂性肌なのでその部分はべたつきました。(もう少しベタインの配合を減らしてみた方が良いでしょうか?)
これから乾燥する季節にはぴったりです。62歳の母に使ってみてもらったところ大好評でした。みるみる肌のキメが整うのがわかり、やはりしっとり潤う、ということでした。 - ユキノシタ、ウワウルシ、ソウハクヒ、ボタンピを抽出した原液にベタインを入れて使用しました。(madamshabadaの本を見てのレシピで、グリセリンの代わりに使用)
この前、しんちゃんの掲示板を見ていたらベタインの質問で原液に入れる必要はないと書かれていたのでびっくりしたのですが、作った後だったのでとりあえずこのまま使用しています。結果、グリセリンより保湿効果があるみたいです。(入れる量も違ったのかもしれませんが)グリセリンの時は化粧水の後にエマルジョンをたっぷり付けても突っ張る感じがしましたが、ベタインではけっこうしっとりなりました。
刺激は一切ありません。肌なじみもいいみたいです。でもグリセリンに比べて明らかに違うという訳でもなかったです。 - ベタイン、早速使ってみましたが、少量でかなりしっとり感がでるので驚きました。化粧水に2%くらい加えたのですが、とてもいい感じです(^_^)。
少し多めに加えたものも、グリセリンのようなべたつきがあまりなくて、グリセリンのべたべたした感じが嫌いな人にはいいかな、と思いました。保湿以外の効果も期待しています。 - まず、私の肌質ですが、混合肌でニキビが出来やすい肌です。1年ほど前から自然派に目覚め、なるべく無添加であるものを選ぶようにしてから、だいぶ落ち着いてきましたが、油断するとすぐにニキビが出てしまいます。
3ヶ月程前からはしんちゃんさんのHPを参考にして生薬化粧水を試しています。劇的な変化はないにしても悪化の傾向もなく、わりと落ち着いているので、気長に様子を見つつ、よりよいスキンケアを模索中といった感じです。送っていただいたベタインですが、早速 ユキノシタとローズマリーの生薬化粧水100gに、20g程いれて使用しました。私は不精なので、スプレー式の容器に入れて 顔一面にスプレーして終わり、という方法です。
化粧水のあとは、気が向いたらPAXのエモリエントクリームで 保湿しますが、化粧水で終わり、の事のほうが多いです。使用感は、グリセリンの時よりしっとりしていて 保湿力はあると思いましたが、しばらくすると、少しべたつくような感じがあり、手で軽く肌を触ってみるとベタベタが手に移る程でしたので、2~3日後に、精製水を加えて濃度を薄くしてみました。(たぶん15%くらいの濃度)
べたつきは少し軽減されたようなので、そのまま2週間程、使用してみました 初めのうちは、肌の調子は良かったのですが、 次第に荒れてきました。
これはベタインが原因かどうかはわかりません。不摂生な生活とか、石鹸洗顔とか、季節の変わり目とか、他にも思い当たる要因がありますので…。
その後、化粧水をしたときに、 頬の乾燥しやすい部分が多少かゆく感じたり、たっぷり化粧水をして何もつけずにしばらくおくと、白い結晶のようなものが浮き出てきたので、「これはベタインが濃すぎたのかも」と思い、現在、一時的に、使用を中止しています。 今はまた、グリセリンでの生薬化粧水に戻しています。
- 早速、生薬化粧水に5%配合してみました。ちなみに生薬はユキノシタ・ボタンピ・ウワウルシを10%配合です。刺激、特に感じません。ニオイや違和感もありません。保湿、口元・目元が乾燥気味ですが、使用後落ち着きます。
少し時間が経つと掌がすいつく感じになります(某CMのよう)寝る前に使用すると翌朝ちょっと肌がべとつきますが気になるほどではありません。朝の洗顔時、肌の手触りがツルツルで良い感じです。
肌なじみスッと素直に肌に入っていきます。その他、手荒れがひどかったのでベタイン20%配合で手足に使用。手荒れが落ち着きました。指先のカサカサが減少。足のかかとはあまり効果なし。石けんシャンプー後のリンスに少し混ぜて使用。パサツキ、広がりがおさまりました。量が多すぎるとベタツク感じになります。グリセリンだと連続使用した場合ブツブツが顔全体に広がってパァーと赤い花が咲いたような華やかな顔になってしまうのですが、ベタインの場合今のところ問題ありません。
今の時期だと5%配合で充分潤います。
モニターの方々の声を訂正せずに掲載しています。肌質によって違うかと思いますが、化粧水への配合は1~5%にした方がよいでしょう。配合量が多すぎてべたっとするなら、迷わず水で薄めてつかってください。